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人口について考える。

 BETSY HARTMANNさん作成の『「過剰人口」という神話を再考するための10の理由』を紹介します。
 
また、リプロダクティブ・ライツが開発の文脈で、または格差や周辺化の中でどのようにゆがめられ女性たちの人権を侵害してきたかを理解するための良書である、下記2冊も合わせて紹介します。

Reproductive Rights and Wrongs: The Global Politics of Population Control

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Reproductive Rights in a Global Context: South Africa, Uganda, Peru, Denmark, United States, Vietnam, Jordan

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アメリカ社会全体に、過剰人口という恐怖が蔓延している。若い頃から、人口増加の圧力は、貧困、飢餓、環境悪化、そして政治不安の原因でさえあると教え込まれる。しかし、伝統的知識は必ずしも正しいとは限らない。次のような視点で、過剰人口について考えることは大切である。

1 人口について

 人口「爆発」は既に終わっている。 

確かに世界人口はまだ増加しており、2050年には90億人に達するといわれているが、急速に人口が増加するという時代は終わっている。教育、都市化、女性の家庭外での就労が広まったことで、出生率は世界のほぼ全域で低下しており、いまや一人の女性が有無子どもの数は平均2.7人である。国連の見通しでは、世界人口は最終的には安定し、2175年には83億人に納まるとのことである。

2 貧困について

  人口に焦点を当てることで、貧困や格差の複雑な原因を見えなくしてしまう。

 人口という狭い視点にしか焦点を当てないことで、経済的、政治的システムが貧困や格差を永続させている仕組みをあいまいにしてしまう。そうすることで、腐敗した政府やエリートたちではなく、資源も権力も持たない人たちが悪者にされてしまう。1990年代後半には、超金持ちの225人が1兆米ドル(約100兆円)を超える資産を蓄えていた。それは、世界の貧しいほうから47%までの人の毎年の収入に相当する。

3 飢餓 

 飢餓は養うべき口が多いせいで起きるのではない。

 世界の食糧生産は、実は人口成長率を常にしのいでいる。人は食物を育てるための土地や食料を買うための金がないから飢えていくのである。ブラジルでは土地所有者の1%が国の全耕作地の半分を管理している。アメリカ合州国は、世界の中で最大の食料生産者であるが、10分の1以上り家庭では飢餓を体験しているか、その危機にある。

4 環境問題

 人口増加は、環境悪化の推進力ではない。

 環境悪化を人口増加のせいにすることは、環境破壊の真犯人を取り逃がすことになる。世界人口のうちの裕福な側の2割の人たちは、貧困な側の2割の人たちの66倍の消費をしている。アメリカ合州国は、地球温暖化の原因である温室ガスの最大の排出国である。世界中での軍事化は、環境破壊の主要な原因です。戦争は、自然を破壊し、軍事毒物は土地や大気や水を汚染します。人口に着目することで、多くの貧困の人たちが植物の生物多様性の保全など環境保護に果たしている積極的役割を見落とすことになってしまう。

5 政情不安定

人口圧力は政情不安定や紛争の根源的原因ではない。

人口が多いことを政情不安のせいにすることは、真の原因や政治的選択の責任を免れさせることになる。特に、9.11以降、中東での紛争は、その人数が彼らを暴力的にしているとされている多くの若い男性の中の若いブルジと関連付けられる。この単純な図式は、石油戦略、イスラエルとパレスチナの紛争、ブッシュ政権による対イラク戦争がこの地域の政情不安をもたらしていることを見落としています。

6 リプロダクティブ・ライツ 

人口管理は女性の妊孕性を標的にし、リプロダクティブ・ライツを制限する。

すべての女性は、良質の、自発的なリプロダクティブ・ヘルスサービスを利用できるべきであり、その中には安全な避妊と中絶が含まれる。これに対して、人口管理プログラムは、女性の健康を脅かす方法で出生率を抑制しようとする。それは、不妊化や長期的効果がある避妊方法などを強制する社会政策や強引な促進によってなされている。インドでは多くの州は、政府の援助や雇用や公職への選挙を否定することで、2人以上の子どもを持つことになった親を処罰している。中国では、一人っ子政策が強制的な不妊化や中絶によるいまだに強制されている。

7 健康

人口管理プログラムは基本的なヘルスケアに悪影響を及ぼす。

1970年代以降、国際的な人口機関からの圧力下で、多くの国々は人口管理を基本的なヘルスケアよりも人口管理を優先的な政策課題と位置づけてきた。出生を減らすことは、マラリアのような消耗性の疾患を予防し、治療することや妊産婦や子どもの健康を改善することや、栄養不良に取り組むことよりも重要と考えられてきた。そのため、悲劇的な犠牲をもたらしただけでなく、多くの国々をHIV/AIDSのような新しい脅威に対処するための公的保健インフラが未整備のままにとどめてしまった。世界銀行や国際通貨基金は、ヘルスケアを切り捨て民営化するよう強要することで、基礎的なヘルスケアを、貧しい人には手が届かないものとしてさらに蝕んだ。

8 人権

人口デマは人権侵害をも正当化するという絶望的な思考を後押しする。

過剰人口が大飢饉と環境破壊をもたらすという悲観的予測は、現実に裏づけられていなくても、いまだに恐怖を煽るアメリカ合州国の資金拠出の中では長い間一般的であった。しかし、恐怖は売り込みよりも効果がある。それは多くの善意の人たちに自分たちや地球を破滅から守るためには貧しい人たちの基本的人権やリプロダクティブ・ライツを抑圧することが道徳的に正当化できるということを納得させる。このような緊急事態という感覚によって、エリート主義者的道徳相対主義がもたらされ、「私たち」は何が最善であるかをわかっており、「私たち」の権利は「あの人たち」のものよりも価値が高いとされる。このような思想は政治的には権威主義を正当化することになる。

9 人種と移民

過剰人口の恐怖のイメージによって人種的・民族的ステレオタイプが補強され、移民や脆弱な高いコミュニティがスケープゴートにされる。

飢えているアフリカの赤ん坊、貧しい有色人種の妊婦、多数の第三世界の危険な男という否定的なメディアのイメージは、そのような人々は数において私たちを圧倒しているというメッセージを思い込ませる。第三世界での過剰人口の恐怖は、しばしば西洋諸国への移民の増加とその結果有色人種が多数派になることへの恐怖に転化する。優生学的プログラムや懲罰的福祉政策は、アフリカ系アメリカ人やその他の周縁化されたコミュニティに対して、彼(女)たちの生殖はコントロールができないとの人種的思い込みを理由に不妊化や避妊の濫用を課す。たとえ、福祉を利用している女性が平均して2人以下の子どもしか産んでいないとしても産みすぎる福祉の女王様というイメージは白人たちのイメージからはぬぐいされない。

10 世界連帯

過剰人口についての伝統的な味方は、より大きな世界的理解や連帯を阻止する。

世界で起きている経済的、政治的、環境的問題を解決するために私たちはこれまで以上に世界的な理解と連帯が求められています。過剰人口についての恐怖は、根深い対立を生み、有害である。人口管理プログラムは家族計画をゆがめ、人権を軽視してしまう。厳しい環境の中でリプロダクティブ・ライツを守り、促進するために私たちはただちにジェンダー、人種、階級、国籍の境界を越えて協働する必要がある。人口を再考することによっては道は開かれるだろう。

 

全文と参考文献はhttp://popdev.hampshire.edu/projects/dt/dt40.phpから、または、Population and Development Programに連絡をください。

更なる人口問題についての情報は下記をご覧ください。

Population in Perspective: A Curriculum Resource, by Mary Lugton with Phoebe McKinney, http://www.populationinperspective.org

Population and Development Program at Hampshire College, http://popdev.hampshire.edu

Committee on Women, Population and the Environment, www.cwpe.org

The Corner House, www.thecornerhouse.org.uk

http://popdev.hampshire.edu/projects/dt/dt40.php

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過剰人口を考え直さねば..

Population and Development Program CLPP Hampshire College Amherst MA 01002 popdev@hampshire.edu 413-559-5506

http://popdev@hampshire.edu

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ほかにもBETSY HARTMANNさんには、下記のような著書があります。
Quiet Violence: View from a Bangladesh Village
NEEDLESS HUNGER: Voices from a Bangladesh Village
Population fictions: the Malthusians are back in town.: An article from: Dollars & Sense [HTML]


 

担当 麻鳥澄江、鈴木 文 ファクシミリ 047-320-3553 電子メール joyful@joy.ocn.ne.jp


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